
不動産の売却を検討する際、どのくらいの価格で売れるのかを知りたい方は多いのではないでしょうか。
不動産仲介業者に訪問査定を依頼すると時間や手間が生じるため、手軽に査定価格を知りたい人にとっては負担となることがあります。
そこで活用できるのが「簡易査定」です。
簡易査定は、不動産仲介業者の訪問なしに、オンライン上で物件情報を入力するだけで、 おおよその売却価格を算出できる便利な査定方法です。 |
手軽さが魅力的な一方で、訪問査定と比較して精度が劣るなどのデメリットがあります。
本記事では、不動産の簡易査定の仕組みやメリット・デメリット、査定時の注意点について詳しく解説します。
不動産をできるだけ高い金額で売却したい方にとって参考になる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

監修者
松屋不動産販売株式会社
代表取締役 佐伯 慶智
住宅・不動産業界での豊富な経験を活かし、令和2年10月より松屋不動産販売株式会社にて活躍中。
それ以前は、ナショナル住宅産業(現:パナソニックホームズ)で8年間、住友不動産販売で17年間(営業10年、管理職7年)従事。
目次
不動産簡易査定とは訪問不要でオンラインで概算価格を知る査定方法
不動産の簡易査定とは、不動産仲介業者の担当者が現地を訪れることなく、オンライン上で概算の売却価格を算出する査定方法です。
主に不動産の売却を検討し始めた段階で、おおよその価格を知りたい人に適しています。
簡易査定の最大の特徴は、手軽かつ短時間で査定結果を得られる点です。
簡易査定を依頼する際には、物件の基本情報を入力するだけでスピーディに査定額が提示されます。
また、簡易査定は無料で提供されていることが多く、コストをかけずに売却価格を知ることができます。
ただし、訪問査定と比較すると精度が欠けたり、入力する情報が正確でないと査定結果に誤差が生じたりする可能性があるため、あくまでも参考程度にとどめ、最終的な判断には訪問査定を併用する方が良いでしょう。
不動産簡易査定の仕組み
不動産の査定において、物件の価格を算出するために複数の査定手法が活用されます。主に以下の3つが用いられます。
- 引事例比較法
- 原価法
- 収益還元法
上記3つの方法には異なる特徴があります。
これらの手法を適切に組み合わせることで実際の市場価格に近い査定額を算出できます。
ここでは、それぞれの特徴について具体的に解説します。
1. 取引事例比較法
取引事例比較法は、過去に売買された類似物件の価格を基準にして、査定対象の不動産価格を算出する方法です。
同じ地域や同じ条件(立地・間取り・築年数・土地の広さなど)の物件と比較することで、現在の市場相場を反映した査定額を導き出します。
取引事例比較法は、日本国内の不動産査定で一般的に用いられており、特に分譲マンションや戸建て住宅の査定に適しています。
しかし、取引事例比較法には注意点もあります。
例えば、売却事例が少ないエリアや、特殊な条件を持つ物件では適用しにくく、査定額の精度が低くなることがあります。
また、過去の取引データを参考にするため、直近の市場変動を十分に反映できないケースもあります。
そのため、参考事例が多い都市部の不動産査定では有効ですが、地方や特殊な物件の査定には他の手法との組み合わせが必要です。
参考:不動産鑑定評価の基礎知識 | 一般財団法人 日本不動産研究所
2. 原価法
原価法は、不動産の価値を「土地の価格」と「建物の価格」に分けて評価する方法です。
特に築年数が浅い住宅の査定に適しており、新築時にかかった建築費用をもとに、建物の現在価値を算出します。
原価法は、新築や築浅の物件に対して特に有効で、建物自体の価値を適切に評価できます。
ただし、築年数が経過した物件においては、減価償却によって建物の価値がほぼゼロに近づくため、土地の価格が査定の中心となってしまいます。
また、建築資材の価格変動や大規模リフォームの影響が反映されにくいという点もデメリットです。
そのため、市場価格と査定額に差が出ることがある点には注意が必要です。
3. 収益還元法
収益還元法は、主に投資用不動産(アパート・マンション・オフィスビルなど)の査定に使われる手法で、その物件が生み出す賃料収入を基に算出します。
例えば、年間賃料収入が300万円で、市場の想定利回りが5%である場合、不動産の価値は 300万円 ÷ 5% = 6,000万円 という計算になります。
収益還元法は、投資家目線での評価ができるため、賃貸経営を目的とする物件には適した査定方法です。
ただし、収益還元法には市場の賃料相場の変動や、空室の増加リスクなどが反映されにくいというデメリットもあります。
特に、経済状況の変動や周辺環境の変化によって家賃収入が大きく変わる可能性があるため、物件の収益性を慎重に判断することが重要です。
不動産簡易査定の方法
不動産の簡易査定は、インターネット上の査定フォームに必要な情報を入力するだけで、短時間で査定価格を知ることができる便利な方法です。
不動産仲介業者のデータベースと照らし合わせることで、類似物件の成約事例や市場の動向をもとにした概算価格が算出されます。
査定結果は、即時にサイト上で確認できるケースもあれば、数日後にメールで送付される場合もあります。
不動産簡易査定は、物件の売却を検討しているものの、まだ具体的に動く段階ではない人にとっても、相場感をつかむための有益な手段となります。
簡易査定と訪問査定の違い
不動産の査定には、簡易査定と訪問査定の2種類があります。
項目 |
簡易査定(机上査定) |
訪問査定(詳細査定) |
定義 |
不動産のデータや資料を基に、机上で査定を行う方法。 |
実際に物件を訪れ、状態や周辺の状況を確認して査定する方法。 |
精度 |
おおよその査定額が出るが、精度はやや低い。 |
より詳細な査定が可能で、精度が高い。 |
実施時間 |
短時間で終わることが多い。 |
現地確認が必要なため、時間がかかることがある。 |
必要情報 |
基本的な物件情報(面積、立地、近隣相場など)を提供する必要がある。 |
物件の現地調査や成約事例についての詳細な情報を用いる。 |
メリット |
手軽で迅速、匿名で実施できる場合が多い。 |
詳細な状態把握が可能で、より正確な査定が得られる。 |
デメリット |
精度に限界があり、現地の状況を考慮できない。 |
訪問調査のため、時間と手間がかかる。 |
簡易査定は、オンラインで情報を入力するだけで査定結果が得られるため手軽に利用できます。
しかし、建物の状況や周辺環境などの条件を考慮しないため、実際の売却価格とは異なる可能性があります。
一方、訪問査定は、不動産仲介業者の担当者が現地を訪れ、建物の状態や立地条件を詳細に調査したうえで査定額を算出します。
建物の老朽化の程度やリフォームの履歴、日当たり、周辺環境なども評価の対象となるため、より精度の高い査定結果を得ることができます。
売却を検討する際には、まず簡易査定を利用して市場相場を把握し、具体的に売却を進める際には訪問査定を依頼するのが一般的な流れです。
不動産簡易査定を利用するメリット
不動産の売却を検討する上で、不動産簡易査定の利用は大きく以下の3つのメリットがあります。
- 時間と労力を節約することが可能
- プライバシーを保護することができる
- 複数の業者への依頼が簡単にできる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
時間と労力を節約することが可能
簡易査定を利用することで、訪問査定のように専門家と日程を調整する手間を省くことができ、時間と労力を大幅に節約できます。
特に、仕事や家庭の都合で忙しい人にとっては、オンラインで手軽に査定を依頼できるため、スケジュールを気にせず利用できるのが大きな魅力です。
また、簡易査定は24時間いつでも申し込むことができ、パソコンやスマートフォンから数分で手続きが完了します。
わざわざ不動産仲介業者に出向く必要もないため、気軽に市場価格の目安を知りたい人にとっては最適な方法です。
プライバシーを保護することができる
不動産の査定を依頼する際、訪問査定では不動産仲介業者の担当者が自宅を訪れ、家の内部や周辺環境を直接確認することになります。
そのため、人によってはプライバシーの問題を気にする場合もあるでしょう。
しかし、簡易査定ではそのような心配は不要です。
オンラインで完結する簡易査定は、物件情報を入力するだけで査定が完了するため、他人に家の内部を見られることがありません。
また、個人情報の公開をせずに、匿名で査定結果を受け取ることも可能な不動産査定サービスもあります。
さらに、査定結果はオンライン上で確認できるため、郵送による書類の受け取りや誤送付のリスクもありません。
訪問査定に比べ、プライバシーを守りながら気軽に市場価格を把握できる点は、簡易査定の大きなメリットです。
複数の業者への依頼が簡単にできる
不動産を売却する際、査定価格は業者によって異なることがあります。
そのため、複数の不動産仲介業者に査定を依頼して、比較することが重要です。
しかし、訪問査定の場合は各社と個別に日程を調整しなければならず、時間と手間がかかります。
その点、簡易査定は一括で複数の業者に依頼できるため、効率よく査定価格を比較できます。
複数の業者に依頼できるので、不動産仲介業者ごとの査定基準や価格差を把握しやすくなり、より適正な価格で売却を進めることが可能です。
ただし、不動産一括査定サイトを利用する場合は注意が必要です。
査定を依頼した複数の業者から一斉に連絡が来る可能性があり、頻繁な営業電話に悩まされるケースもあります。
そのため、必要に応じて個別に査定を依頼するのも一つの方法です。
不動産簡易査定のデメリット
簡易査定は手軽で便利な一方で、いくつかのデメリットもあります。
そのデメリットは大きく以下の3つが挙げられます。
- 実際の売却価格と大きく異なる場合がある
- 最新の不動産市場動向を反映しにくい
- すべての不動産物件に対して適用できるわけではない
それぞれの理由について詳しく解説します。
実際の売却価格と大きく異なる場合がある
不動産の簡易査定は、オンライン上のデータを基に算出されるため、物件の実際の状態や周辺環境の変化を反映することができません。
例えば、築年数が浅い物件であっても、メンテナンスが行き届いていない場合や、隣接する建物の影響で日当たりが悪い場合など、現地を確認しないと分からない要素を考慮するのが難しいでしょう。
また、同じエリアの類似物件と比較して査定額が決定されるため、リフォームの有無や設備のグレードなどが適正に評価されないことがあります。
簡易査定の結果を鵜呑みにして、そのまま売却価格を決定することはリスクが高いです。
最新の不動産市場動向を反映しにくい
簡易査定は、過去の取引データを基に算出されるため、最新の不動産市場の動向を即座に反映することが難しいです。
不動産市場は景気や政策、金利の変動などさまざまな要因によって影響を受けるため、短期間で価格が大きく変動することもあります。
例えば、特定の地域で新しい商業施設が建設されたり、インフラ整備が進んだ場合、そのエリアの不動産価格は上昇する可能性があります。
しかし、簡易査定ではこうした最新の要因が考慮されることは少なく、実際の市場価格との差が生じることがあります。
正確な価格を知るためには、不動産仲介業者の担当者と相談し、現地の状況を反映した査定を受けることが重要です。
すべての不動産物件に対して適用できるわけではない
簡易査定は、標準的な住宅やマンションの査定には適していますが、特殊な立地や用途を持つ物件には必ずしも適用できるわけではありません。
例えば、商業用不動産や農地など、収益性や法的制限が関わる物件では、簡易査定の結果と実際の市場価格が大きく異なる場合があります。
また、未接道の土地や違法建築物、再建築不可の物件など、法的な問題を抱える不動産は、単純なデータ分析では正しく評価されにくい傾向があります。
このような場合、専門家による詳細な現地調査が不可欠となるため、簡易査定のみで売却を進めるのはリスクが高いです。
特殊な不動産の査定には、専門知識を持った不動産仲介業者と相談することが重要です。
不動産の簡易査定の流れ
不動産の簡易査定を行う際の手順は非常にシンプルです。
まずは以下で順を追って解説します。
- 専用のオンラインフォームに必要項目を入力する
- 物件・土地の査定結果を確認する
- 不動産の簡易査定に必要な情報や書類について
専用のオンラインフォームに必要項目を入力する
不動産の簡易査定を受けるには、専用のオンラインフォームにアクセスし、物件の基本情報を入力する必要があります。
サイト上のリンクをクリックすると、フォームが表示され、所在地や物件の種別、住所、土地・建物の面積、築年数などの情報を入力します。
誤った情報を入力すると、査定額に大きな誤差が生じる可能性があるため、情報は正確であることが重要です。
特に、土地の面積や建物の築年数は重要なポイントのため、登記簿謄本などの資料を参考にしながら正確に記入しましょう。
すべての情報を入力したら、送信ボタンをクリックすることで査定の申請が完了します。
物件・土地の査定結果を確認する
簡易査定の申し込みが完了すると、査定結果が提示されます。
ほとんどのケースでは、即時にサイト上で査定額が表示されるか、登録したメールアドレスに結果が送られてきます。
査定結果には、参考となる類似物件の情報や市場相場のデータが含まれる場合もあります。
査定価格が予想よりも高いまたは低いと感じた場合は、その理由を確認することが大切です。
疑問点があれば、査定を行った不動産仲介業者へ問い合わせをして、査定額の根拠について説明を求めることをおすすめします。
不動産の簡易査定に必要な情報や書類について
簡易査定を正確に行うためには、物件に関する基本的な情報を準備する必要があります。
簡易査定に必要な情報
- 土地や建物の面積
- 築年数
- 間取り
- 所在地
一般的に求められる情報としては、土地や建物の面積、築年数、間取り、所在地などが挙げられます。
マンションの場合は、専有面積や管理費、修繕積立金などの情報も求められることがあります。
これらの情報が不明な場合は、登記簿謄本や固定資産税・都市計画税の通知書、不動産売買契約書などを確認すると正確な数値を把握できます。
入力する情報が不正確だと、査定額に誤差が生じることがあるため、できるだけ正確なデータを提供することが重要です。
簡易査定は気軽に利用できるツールですが、査定結果の精度を高めるためには、正確な情報をもとに入力を行いましょう。
不動産の簡易査定を選択する際の注意点
簡易査定は手軽に査定額を知ることができて便利ですが、一方でその利用については注意点を知っておくことが必要です。
不動産の簡易査定を選択する際の注意点
- 口コミや評判を調べ信頼できる業者を選ぶ
- 物件の状態を詳細に伝える
- 不動産の査定額を基準に適切な売却価格を設定する
以下では、不動産の簡易査定を利用する際の注意点について具体的に解説します。
注意点をよく理解することで、査定結果に基づいて適切な行動が取れるようになり、スムーズな取引が可能になります。
口コミや評判を調べ信頼できる業者を選ぶ
不動産の簡易査定を依頼する際には、業者の信頼性をしっかり確認することが重要です。
インターネットでの口コミや評判をチェックし、過去に査定を依頼した人々の意見を参考にしましょう。
特に「査定額が実際の売却価格とかけ離れていた」「対応が不親切だった」といったネガティブな口コミが多い業者は避けた方が無難です。
また、信頼できる不動産仲介業者は、適正価格を根拠も含めて提示し、売却のサポートを丁寧に行ってくれます。
不明な点があれば、問い合わせをして対応の良し悪しを確かめるのも1つの方法です。
さらに、知人や家族からの紹介も有効な手段です。
実際に不動産を売却した経験がある人からの推薦を受けた業者なら、安心して依頼できる可能性が高いでしょう。
査定額だけでなく、対応の質や実績も考慮しながら信頼できる業者を選ぶことが重要です。
物件の状態を詳細に伝える
不動産の査定を正確に行うためには、物件の状態を正確に伝えることが重要です。
築年数や間取りだけでなく、リフォーム履歴や設備の状態、修繕の必要性などをできるだけ詳しく伝えることで、より適切な査定額が提示されます。
特に、リフォームを行った場合は、使用した設備の種類や施工の時期などの詳細を伝えることで、査定額にプラスの影響を与える可能性があります。
一方で、劣化が進んでいる部分や修繕が必要な箇所についても正直に伝えることが大切です。
マイナス部分を隠してしまうと、実際の売却時にトラブルの原因となることがあります。
また、物件の周辺環境についても情報を提供すると良いでしょう。
近隣の商業施設や公共交通機関の利便性なども、不動産価値を左右する要素となるため、査定の際に考慮される場合があります。
正確な情報を提供することで、より適正な査定結果を得ることが可能になります。
不動産の査定額を基準に適切な売却価格を設定する
簡易査定を利用して得た査定額はあくまで目安であり、売却価格を決めるための参考に留めておきましょう。
査定額が思ったよりも高く出たからといって、その金額で必ず売却できるとは限りません。
また、査定額よりも高く設定しすぎると、買い手が見つかりにくくなる可能性があります。
適切な売却価格を決定するためには、簡易査定だけでなく、訪問査定や市場動向の分析も重要です。
査定価格を比較しながら、周辺の類似物件の販売価格や売却実績も参考にすると良いでしょう。
また、売却のタイミングによっても価格は変動するため、専門家と相談しながら適正な価格を設定することが大切です。
訪問無しの簡易査定が適しているケース
不動産の査定方法には、訪問査定と簡易査定の2種類がありますが、すべてのケースで訪問査定が必要なわけではありません。
簡易査定が適しているケースは大きく以下の3つです。
- 緊急に売却を検討したい場合
- 初めての不動産売却で情報収集をしたい場合
- 一般的な市場価格を知りたい場合
ここでは、具体的にどのようなケースで簡易査定が有効かを紹介します。
自身の状況と照らし合わせて、状況に見合った査定方法を利用しましょう。
緊急に売却を検討したい場合
急な転勤や相続、離婚などの理由により、できるだけ早く不動産を売却したいケースでは、簡易査定を利用するのがおすすめです。
訪問査定では業者との日程調整が必要ですが、簡易査定ならオンラインで必要な情報を入力するだけで、即日または数日以内に査定結果を得ることが可能です。
また、短期間で売却を決める場合、複数の業者の査定を比較する時間も限られています。
簡易査定を利用すれば、一度に複数の不動産仲介業者に査定を依頼できるため、相場感を把握しやすくなります。
その結果、迅速に売却計画を立て、よりスムーズに売却活動を進めることができます。
さらに、訪問の手間がかからないため、忙しいビジネスパーソンや遠方の不動産を売却したい場合にも便利です。
手間を最小限に抑えつつ、売却に向けた準備を進めたい方にとって、簡易査定は有効な手段です。
初めての不動産売却で情報収集をしたい場合
初めての不動産売却で情報収集をしたい場合は、簡易査定の利用がおすすめです。
訪問査定のように業者と直接やり取りする必要がないため、気軽に試すことができるのも利点です。
簡易査定を利用することで、売却を進める前の情報収集がスムーズになります。
査定結果をもとに、希望売却価格を設定する際の参考にもなるため、売却計画を立てやすくなるでしょう。
また、複数の業者の査定結果を比較することで、相場感をつかむことも可能です。
査定額を知ることで、売却時期や適切な価格設定について具体的に考えられるようになります。
簡易査定は、いきなり本格的な売却活動を始めるのではなく、まずは情報を集めたいという方におすすめです。
一般的な市場価格を知りたい場合
不動産をすぐに売却する予定はないものの、現在の市場価格を知りたいという場合にも、簡易査定は有効な方法です。
例えば、将来的に売却を検討しているが、今のうちに資産価値を把握しておきたい、または市場動向を把握しておきたいといったケースに適しています。
特に、不動産市場は経済状況や地域ごとの開発計画によって価格が変動します。
定期的に簡易査定を行うことで、自分の不動産の価値がどのように変化しているのかを確認し、売却のタイミングを見極める手助けとなります。
資産管理の一環として、不動産の価値を把握しておくことは重要です。
また、不動産投資を考えている場合にも、現在所有している物件の市場価値を知ることで、次の投資判断に役立ちます。
不動産の市場価格を知るためには、公的なデータを活用するのも一つの方法です。
例えば、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、全国の不動産取引価格のデータを閲覧することができます。
全国の不動産取引価格のデータを参考にしながら、簡易査定の結果と照らし合わせることで、より正確な市場価格の判断が可能になります。
引用元:国土交通省>不動産情報ライブラリ『豊橋』駅周辺地図より
簡易査定は売却を検討する前の市場価格の把握に役立つだけでなく、資産運用や不動産投資の計画にも活用できる便利なツールです。
実際に不動産の簡易査定を利用した方の声
簡易査定を利用した方の意見を知ることで、その利便性や実際の活用方法がわかります。
実際に査定を受けた方の中には、簡単な手続きで素早く査定額が分かったことに満足している方が多い一方で、査定額が想定より低かったと感じた方もいます。
また、複数の業者の査定を比較することで、最適な売却戦略を立てることができたという声もあります。
ここでは、簡易査定のメリットや注意点を実際の利用者の声とともに見ていきましょう。
メリットを感じたユーザーの声
実際に簡易査定を利用したユーザーの中には、以下のように満足したという意見が多数あります。
- 初めて利用したにもかかわらず、スムーズに売却が進んでとても満足した
- サポートの充実度に感激し、安心して手続きを進めることができた
- 他のサービスと比べても手続きが圧倒的に簡単で、ストレスが少なかった
- 仕事が忙しくて不動産仲介業者に行く時間がなかったが、オンラインで査定を依頼できて助かった
- 複数の業者の査定を比較しながら最適な売却プランを立てることができた
このように、簡易査定は売却前の情報収集や不動産業者選びの第一歩として、多くの人に活用されています。
デメリットに直面したユーザーの声
あるユーザー様は、サイト開設当時の【かんたん自動査定】は、手続きに想像以上に時間がかかり、入力必須項目が多いとおっしゃられていました。
また、査定額が思ったよりも低かったという声もありました。
これに対しては、我々は、システムの更新、入力必須項目を減らすこと、また簡単なインターフェースに改善するなどの措置を講じて、今の【かんたん自動査定】にたどり着くことが出来ました。
実際の売却成功事例
簡易査定を利用してスムーズに売却を進めた成功事例も数多くあります。
例えば、ある利用者は転勤が決まり、急いで自宅を売却する必要がありました。
訪問査定を待つ時間がなかったため、まずは簡易査定を利用し複数の業者の査定額を比較。
その後、最も条件の良い業者と直接交渉し短期間で売却を完了しました。結果として、納得のいく価格で契約が成立し、新居への移動もスムーズに進んだそうです。
また、別のケースでは、相続した不動産をどうするか迷っていた利用者が、まず簡易査定で大まかな市場価格を把握。その後、訪問査定を受けた上で、適切な価格で売却を進めることができました。
このように、簡易査定を活用することで、売却の方向性を決めやすくなり、より有利な条件での契約が可能になることが分かります。
不動産の簡易査定に関するよくある質問と回答
不動産の簡易査定を利用する際、多くの人が疑問に思う点がいくつかあります。
簡易査定を利用するタイミングや注意点についても気になるところでしょう。
ここでは、よくある質問に対する回答を紹介するので、簡易査定の利用を検討する際の参考にしてください。
簡易査定と訪問査定はどちらがおすすめ?
簡易査定と訪問査定は、それぞれ目的に応じて適した使い方があります。
簡易査定は、不動産の大まかな相場を素早く知りたい場合に向いており、オンラインで手軽に査定を依頼できるため、売却の検討を始めたばかりの方におすすめです。
一方、訪問査定は、実際の売却を見据えてより正確な査定額を知りたい場合に適しています。
不動産の状態や周辺環境を考慮することにより正確な査定が可能です。
訪問査定では、専門の査定員が現地を訪問して細かい部分まで確認するため、価格のブレが少なく信頼できる査定結果を得られるでしょう。
したがって、まずは簡易査定で相場を把握し、その後、正式に売却を進める際に訪問査定を受けるのが理想的な流れといえます。
不動産の簡易査定で評価額が低かった場合はどうすればいい?
簡易査定を受けた際、想定よりも低い査定額が出ることがあります。
この場合、まずは査定の根拠を確認することが重要です。
不動産の価値は、立地や建物の状態、周辺の取引事例などに基づいて算出されますが、簡易査定では詳細な調査が行われないため、実際の価値と差が生じることもあります。
査定額が納得できない場合は、複数の不動産業者に査定を依頼し、比較することをおすすめします。
査定額が一律に低い場合は、物件の市場価値が想定よりも低い可能性がありますが、業者によって査定方法や基準が異なるため、他社の意見も参考にすると良いでしょう。
また、訪問査定を受けることで、物件の特徴や建物の状況などが考慮され、より正確な査定額が提示される可能性が高いです。
簡易査定はあくまで目安として捉え、実際の売却価格は複数の査定結果を踏まえて決定することが大切です。
不動産の簡易査定はいつ利用できますか?
不動産の簡易査定は、基本的に24時間365日利用できるサービスが多く、インターネット環境があればいつでも査定を依頼することが可能です。
そのため、忙しい方でも自分の都合の良いタイミングで利用することができ、短時間で査定額を把握することができます。
一方で、訪問査定を希望する場合は、事前に業者との日程調整が必要になります。
特に不動産市場の繁忙期(1月〜4月頃)は、査定依頼が集中し、予約が取りにくくなることもあるため、早めに問い合わせるのが良いでしょう。
また、査定結果を受け取った後、すぐに売却する必要はありません。
簡易査定の結果を参考にしながら、売却のタイミングを見極めたり、相場の変動を観察するのも有効な使い方です。
不動産売却は慎重な判断が求められるため、査定結果をもとに計画的に進めることが重要です。
まとめ
不動産の簡易査定は、訪問不要で手軽に査定額を知ることができる便利なサービスです。
特に、売却を検討し始めた段階や資産価値を把握したい場合に有効な手段となります。
時間や労力を節約できる点や、プライバシーを守りながら査定を進められる点も大きなメリットです。
ただし、簡易査定はあくまで概算価格であり、実際の売却価格と差が出ることもあるため、最終的な価格決定には訪問査定を併用するのが望ましいでしょう。
特に、正確な相場を把握するためには、複数の業者の査定結果を比較し、総合的に判断することが重要です。
不動産の売却を成功させるためには、事前の情報収集と適切な計画が欠かせません。
簡易査定をうまく活用しながら、最適な売却計画を立てていきましょう。