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不動産売却コラムCOLUMN

中古物件売却のリスクを5分で解決!仲介大手の保証サービスの虚実

不動産売却を考える際、多くの売主が無料保証サービスを安心材料として捉えています。しかし、この保証サービスには実は大きな落とし穴が潜んでいることをご存知でしょうか?特に中古物件の売却では、契約不適合責任が問題となり、売却後に思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。本記事では、契約不適合責任の基本から、無料保証サービスが本当に売主を守ってくれるのか、リスクを回避するための具体的な対策までを詳しく解説していきます。安心して不動産売却を進めるために、ぜひ押さえておきたいポイントを確認してください。

 

 

目次

不動産売却における無料保証サービスの落とし穴とは?

不動産売却を進める際に、売主が気になる要素の一つが「無料保証サービス」です。中古物件(中古戸建および中古マンション)では、特に契約不適合責任が問題となるケースが多く、このリスクを軽減するために保証サービスを利用することが大手不動産仲介業者では一般的です。しかし、この無料保証サービスには思わぬ落とし穴があり、すべてのリスクをカバーできるわけではありません。例えば、見えない部分の故障や過去の不具合など、売却後に発覚するトラブルが保証の対象外となることがあります。本章では、この「無料保証サービス」の具体的な内容と、それに潜むリスクについて詳しく解説していきます。

 

契約不適合責任の基本と売主にかかるリスク

契約不適合責任とは、売主が物件を引き渡した後に、その物件が契約時の説明と異なる状態にある事に生じる責任です。具体的には、雨漏り、シロアリの被害、構造的な欠陥などが引き渡し後に見つかった場合、売主は買主に対して修繕費を負担することになります。中古物件の場合、このリスクは非常に少なからず存在します。このようなリスクを回避するためには、物件の状態を事前にしっかりと確認し、修繕が必要な箇所を対応しておくことが重要です。また、売買契約書には免責条項を含めることで、売主が責任を負う範囲を限定することもできますが、これにより買主が物件を購入する意欲が下がる可能性もあるため、バランスの取れた対策が求められます。

 

中古物件の保証サービスに潜むリスク

中古物件に対する保証サービスは、売主にとって非常に有用に見えますが、全ての問題を解決できるわけではありません。多くの場合、保証サービスは特定の条件下でのみ適用され、建物の全ての箇所や設備が保証対象になるわけではありません。たとえば、エアコンや給湯器の故障、シロアリによる被害が保証されていない場合、売却後に発覚した際には、売主がその修繕費用を負担しなければならないこともあります。また、保証期間が短いケースも多く、売主としては保証サービスに頼りすぎず、あらかじめ必要な修繕を行うことも重要です。これにより、売却後のトラブルを回避し、買主との関係も円滑に進めることができます。

 

不動産屋の保証サービスは本当に安心できるのか?

不動産仲介業者が提供する「無料保証サービス」は、売主にとって安心材料の一つですが、全てのリスクをカバーできるわけではありません。まず、目視検査のみで行われる保証では、壁の内部や基礎部分など、検査が難しい箇所が保証対象外となることがあります。さらに、多くのサービスには保証金額の上限があり、万が一大規模な修繕が必要になった場合、その全額を保証でカバーすることはできません。例えば、200万円や300万円を超える修繕費用が発生した場合、売主が追加で費用を負担する可能性があります。そのため、保証サービスに過度に依存せず、売主自身でも物件の状態を把握し、適切な対応策を講じることが不可欠です。

 

売却後にトラブルを回避するための事前対策

不動産売却後のトラブルを防ぐためには、事前にできる対策を講じておくことが最も効果的です。まず、売主は物件の状態を徹底的にチェックし、修繕が必要な箇所については早めに対応することが大切です。特に雨漏りやシロアリ被害、排水管の破損など、後に大きな問題となる可能性がある部分は、専門業者に依頼して点検・修繕を行うことが推奨されます。また、契約書には免責条項を適切に盛り込み、契約不適合責任を軽減する対策を講じることで、売却後に予期せぬ責任を追うリスクを回避することができます。保証サービスに頼りすぎず、自らの手でトラブルを未然に防ぐ意識を持つことが、成功する不動産売却の鍵となるでしょう。

売却後にトラブルを回避するための事前対策

 

不動産仲介大手3社の無料保証サービスを徹底比較

不動産売却を検討している方にとって、無料保証サービスは非常に魅力的なオプションです。しかし、各仲介業者が提供するサービス内容には大きな違いがあります。売却後にトラブルを避けるためには、各社の保証範囲や条件をしっかり把握しておくことが重要です。三井のリハウス、東急リバブル、住友不動産販売の3社はそれぞれ異なる強みを持っています。本章では、それぞれのサービス内容やリスクについて詳しく解説し、どのサービスが自分に合っているかを見極めるためのポイントを紹介します。

 

三井のリハウスの保証内容と注意点

三井のリハウスが提供する「360°サポート」は、売主と買主の双方に安心を提供する保証サービスです。このサービスでは、主に建物の雨漏りやシロアリ被害、排水管の不具合といったトラブルを対象にしています。最大500万円までの修繕費をカバーするため、大規模な修理が必要になった際にも安心できる点が特徴です。また、エアコンや給湯器などの設備に対する保証も充実しており、売主としては非常に心強いサポートを受けることができます。

 

三井のリハウス

サービス名

360°サポート

 

概要

三井のリハウスでは、売主様と買主様の双方に対して、「お取引前」も「お取引後」も安心していただけるよう「360°サポート」を提供しています。

 

主な特徴

設備チェック&サポートサービス: 物件に付属するエアコンや給湯器などの主要設備について、引渡し後に故障が発生した場合、2年間にわたり修理費用を負担します。

 

建物チェック&サポートサービス

雨漏りやシロアリの害など、建物の不具合が引渡し後に判明した場合、2年間で最大500万円(税込)の補修費用を負担します。

 

緊急駆付けサービス

水まわりやガス設備などのトラブルに対して、専門スタッフが24時間365日駆付け対応します。

参照:三井のリハウス 360°サポート

 

しかし、注意が必要なのは、保証の対象となる範囲が限られている点です。特に、目視で確認できない部分や老朽化が進んでいる設備については保証の適用外となることがあります。また、保証期間は2年間と定められているため、売主としては、物件の状態をよく確認し、必要に応じて修繕を行ってから売却することが推奨されます。事前に物件の状態を確認し、保証対象外のリスクを理解しておくことが重要です。

東急リバブルの保証内容とその特徴

東急リバブルが提供する「リバブルあんしん仲介保証」は、売主にとって非常に有益なサービスです。この保証では、建物や設備の事前検査を通じて、売却後のトラブルを未然に防ぐことができます。特に、雨漏りやシロアリによる被害、主要設備の故障に対して2年間の保証が付いており、買主にとっても安心できる取引が可能です。

東急リバブル

サービス名

リバブルあんしん仲介保証

 

概要

東急リバブルは、中古住宅の設備や建物の検査を行い、契約不適合責任が生じた場合でも補修費用を保証するサービスを提供しています。

 

主な特徴

建物・住宅設備の検査: 売買契約前に、建物や設備の状態を外部委託検査会社の検査員により検査します。

 

補修費用の保証

契約不適合責任が発生した際、東急リバブルが補修費用(保証上限500万円(税込))を負担します。

 

売主様・買主様双方への安心提供

中古住宅や中古マンションの売買において、双方に安心のサービスを提供します。

参照:東急リバブル リバブルあんしん仲介保証

 

東急リバブルの保証は、事前に不具合が発見された場合、その修繕を行うこと(不適合の判定の場合、その部分を除いて保証可)で保証の適用が開始されるという仕組みです。この点で、売主としては修繕費用が発生することもありますが、売却後のトラブルを避けるためには有効な手段と言えます。また、設備保証の上限額がやや低めに設定されているため、大規模な修繕には対応できない可能性があることを理解しておく必要があります。

 

住友不動産販売の保証内容とリスク

住友不動産販売が提供する「建物保証サービス」も、売却後の安心感を提供するための重要な要素です。このサービスでは、雨漏りやシロアリ被害、構造上の問題、主要設備の故障などに対して、2年間の保証が付いています。目視による建物チェックが行われ、売主にとっては大規模な修繕が不要である場合に適しています。

 

住友不動産販売

サービス名

建物保証サービス、設備補修サービス

 

概要

住友不動産販売では、売主様の建物をチェックし、販売時に最長2年の保証を提供するサービスを実施しています。

 

主な特徴

建物チェックの実施:住友不動産販売の担当者が、売主様の建物を目視でチェックします。

 

最長2年の保証提供

引渡し後、雨漏りや給排水管の故障などが発生した場合、最長2年間の保証(最大500万円税込)を提供します。住宅設備にトラブルが発生した場合、住友不動産販売が定める所定の限度額まで修理費用を負担。

 

売主様のメリット

大がかりな建物検査が不要で、スピーディーな対応が可能となります。

参照:住友不動産販売 建物保証サービス

 

しかし、リスクとして注意すべき点は、保証対象が目視で確認できる範囲に限られていることです。例えば、基礎部分や壁の内部など、隠れた欠陥が保証対象外となるケースが多く、売却後に大規模な修繕が必要になる場合は、売主がその費用を負担する可能性があります。また、保証金額の上限が他の大手仲介業者と比べて低めであるため、予期せぬ大規模な修繕費用が発生するリスクが残ります。このため、売主は事前に物件の状態をよく確認し、保証の範囲を理解した上で利用することが重要です。

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保証範囲の違いを把握して選ぶポイント

各社の無料保証サービスを比較すると、それぞれの保証範囲や金額に多少の違いがあることがわかります。例えば、三井のリハウスは高額な修繕費用にも対応できるのに対し、東急リバブルは事前の検査を重視しており、売却後のトラブル回避を目的としています。一方で、住友不動産販売は目視で確認できる範囲を重視しているため、隠れた欠陥への対策がやや弱いというデメリットがあります。

 

売主が保証サービスを選ぶ際には、まず物件の状態をよく理解し、大規模な修繕が必要になる可能性があるかどうかを確認することが重要です。もし物件に大きなリスクがあると感じた場合、保証金額が高い三井のリハウスのサービスが適しているかもしれません。逆に、物件の状態が良好で、事前の検査で問題が解決できると判断できる場合は、東急リバブルのサービスが良い選択肢となるでしょう。いずれにしても、保証内容を正しく理解し、リスクを最小限に抑えた不動産売却を目指すことが大切です。

 

いずれの保証サービスも売主が契約不適合責任を負う事が前提

大手各社の保証サービスですが、このサービスを利用するためには、『売主は契約不適合責任を負う』事が前提となります。もちろん普通の売買契約であれば、ごく当たり前の事なのですが、『最長2年間、最大500万円までの保証をする』と言ってはいますが、絶対安心という事ではありません。

例えば、注釈に保証金額については『最大500万円、または受領した仲介手数料の2倍の金額のいずれか低い額』という但し書きがあります。つまり仲介手数料が仮に100万円であった場合は、その2倍=200万円が最大の保証金額となります。

また、過去の不具合を保証の対象外とする(若しくはそれ以外をカバー)条項がありますが、雨漏りが過去にあって対象外とされた保証の場合、雨漏りの修補責任は売主に帰属して、1円の保証もなく、全額負担する事となります。

 

世の中そんなにウマい話は転がっていませんので、本当に契約不適合責任を負って保証サービスを受けるべきなのか?価格交渉で上手に契約不適合責任を免責とさせてもらう方が良いのか?しっかりと熟慮していただき、安易に保証サービスに飛びつかないようにして頂きたいと思います。

 

 

設備保証:大手仲介業者と街の不動産業者との違い

不動産売却の際、設備保証は売主と買主の双方にとって重要な役割を果たします。しかし、設備保証に関する契約内容は、大手仲介業者と街の不動産業者で大きく異なることがあります。特に、売主が設備の故障や不具合に対してどこまで責任を負うのか、またどの範囲まで保証されるのかが、業者ごとに違う点が特徴的です。この章では、設備保証に関する契約書の記載事項と、それぞれの業者が提供する保証サービスの背景を詳しく解説します。特に、大手仲介業者の提供する保証サービスが、どのようにして売主と買主のリスクを最小化するかについて焦点を当てます。

 

不動産売買契約書の記載事項の違い

不動産売却時に使用される契約書は、街の不動産業者と大手仲介業者で大きく異なります。街の不動産業者が加盟している全国宅地建物取引業協会連合会の契約書では、設備の引渡しに関する記載が非常にシンプルで、売主は引渡し後に設備の故障や不具合に関して責任を負うことはありません。具体的には、別添「付帯設備表」に「有」と記載されたものを引渡す義務はあるものの、設備が故障していた場合でも修補・損害賠償の責任を負わないとされています。

物件状況の告知

一方、大手仲介業者が使用する不動産流通経営協会(FRK)の契約書では、設備の修復に関してより買主寄りの条文が設けられています。具体的には、引渡し後7日以内に買主から請求があった場合、売主は設備の故障や不具合に対して修復義務を負うと定められています。このように、街の仲介業者と大手仲介業者の契約書では、売主が設備に対して負う責任に大きな違いがあるため、売主としてはどの契約書を使用するかを事前に把握しておくことが重要です。

設備の引き渡し

大手仲介業者の設備保証が生まれた背景

大手仲介業者が設備保証サービスを提供する背景には、売主と買主の双方に安心感を提供するという目的があります。FRKの契約書には売主が修復義務を負う条文がありますが、これは売主にとってリスクとなり得ます。このため、多くの大手仲介業者は「設備保証サービス」等を提供し、売主が修繕費を負担せずに済むようにしています。特に、設備の不具合が引渡し後に発覚した場合、売主が仲介を依頼した業者のサポートを受けることでトラブルを回避できる点が大きなメリットです。

中古住宅購入後におけるリフォームの実施状況

引用元:国土交通省>中古住宅流通におけるリフォームの実施状況より抜粋

 

例えば、我々【松屋不動産販売株式会社】が加盟している全宅連の契約書では、売主は設備が故障していた場合でも修補・損害賠償の責任を負わないとあります。この条文が良いか悪いかは別として、中古住宅を購入された方の多くは、リフォームをされます。上図にある通り『キッチンは47.1%の方が交換・入替をしています』。もちろん中古住宅といっても築2年の物件もあれば、築30年を超えるような物件もあります。新しい建物であれば、リフォームをする必要がないかもしれませんが、古くなればなるほど、リフォーム・設備の入替はよく行われているはずです。その視点で見れば、設備の保証はあまり必要ないのではありませんか?逆に、大手不動産仲介業者は、FRKの標準契約書において、引渡し後7日以内に買主から請求があった場合、売主は設備の故障や不具合に対して修復義務を負うという定めとしてあるため、全宅連の契約書と比べ、売主のリスクが高くなってしまうため、この設備保証サービスが生まれたと解するのが適当であると判断できます。

 

余談ではありますが、大手仲介業者が行っている建物の保証サービス、設備の保証サービスですが、これらは【本来、売主が履行すべき債務(修理やその費用)を肩代わり】しているので、広義で言えば【保証債務】です。例えば、築後30年近い中古戸建を仲介して、手数料を約100万円(売買代金3000万円程度)受領できたとします。そして、物件の引渡し後に最大500万円(仲介手数料の2倍を上限としている会社であれば200万円)を保証しているとすると、受領した仲介手数料の数倍~10倍程度の保証を最長2年間している事になります。大手仲介業者としても大変リスクの高いサービスなので、その契約不適合責任の履行を少なく(免責条項)したり、保証対象か対象を限定したりしています。本音の部分で言えば、大手仲介業者としても、このサービスはもうやめたいと思っているかもしれません。

 

引用元:国税庁>債務の保証の意義

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契約不適合責任を理解し、売却を成功させるためのポイント

不動産売却を成功させるために、契約不適合責任を理解し、適切に対策を講じることは非常に重要です。契約不適合責任とは、売主が物件の引渡し後に、物件の状態が契約時の説明(状態)と異なる場合に買主に対して負う責任のことです。特に中古物件の売却においては、雨漏りやシロアリ被害、構造上主要な部分の損傷や配管の不具合など、さまざまなトラブルが後から発覚する可能性が高くなります。売主としては、これらのリスクを回避し、売却後のトラブルを未然に防ぐための対策が求められます。この章では、契約不適合責任に対する免責や具体的な対策、免責条項を導入する場合のデメリット、さらには売却後も安心できる保証サービスの選び方について詳しく解説します。

 

契約不適合責任の免責は売却を難しくする?

契約不適合責任に対する免責条項を導入することで、売主は売却後に負う責任を軽減することができます。例えば、免責条項を契約書に盛り込むことで、売主は引渡し後に物件の不具合が発覚したとしても、修繕費や損害賠償の義務を免れることができます。しかし、この免責条項がある物件は、買主にとってリスクが高いとみなされることが多く、結果的に売却が難しくなることもあります。

 

中古物件では、物件の老朽化や設備の劣化が進んでいることが多いため、買主は免責条項を懸念し、物件購入を避けることがあります。特に、購入後に修繕が必要な可能性が高い物件の場合、買主がそのリスクを負うことに対して慎重になるため、売却までに時間がかかることがあります。売主としては、免責条項を導入する際には、その影響を十分に考慮し、価格設定や物件の状況に応じた柔軟な対応が求められます。

 

契約不適合責任を回避するための具体的対策

契約不適合責任によるトラブルを回避し、スムーズに不動産売却を進めるためには、事前の対策が不可欠です。まず、物件の状態を把握するためにインスペクション(建物検査)を行うことが有効です。専門家によるインスペクションでは、売主が気づいていない雨漏りやシロアリの被害、配管の故障などが発見される可能性があります。この検査結果に基づき、必要な修繕を事前に行っておくことで、買主との信頼関係が築かれ、トラブルを未然に防ぐことができます。

 

ホームインスペクション・既存住宅売買瑕疵保険については、過去の記事をご参照ください。

既存住宅の安全性チェック:ホームインスペクション入門

中古住宅購入のリスクと既存住宅売買瑕疵保険という回避策

 

また、契約時には設備や建物に対する保証サービスを利用することも一つの手です。例えば、大手仲介業者が提供する無料保証サービスを利用すれば、売却後に発覚した設備の不具合に対しても、売主は修繕費を負担せずに済みます。さらに、買主に対して物件の詳細な説明を行い、契約不適合責任のリスクをできるだけ軽減することで、売却後の安心感を高めることができます。

 

実務的な事を言えば、売主には売出価格を決定する権利があります。自宅をいくらで売りに出すかという事ですが、昨今【不動産一括査定サイト】で査定を依頼されている方の多くは少し高めの価格設定をされる方が多いように思います。

であるならば、買主の価格交渉に応じる形で、【価格を下げるので、契約不適合責任を免責とさせていただきます】と交渉を持ち掛けて、その内容で契約をしていく事が売主にとってはより良い条件となります。もちろん交渉事なので、全てがそのように出来るとは限りませんが、非常に理にかなった交渉であることは間違いありません。

 

免責条項を導入する場合のデメリット

免責条項を契約書に含めることで、売主は売却後の責任を回避することができますが、いくつかのデメリットも伴います。まず、免責条項がある物件は、買主にとってリスクが高いと判断され、購入を避けられる可能性が高まります。特に、購入後に発覚する修繕費を自ら負担しなければならないというリスクは、買主にとって大きなネガティブ要因となります。

 

さらに、免責条項を導入することで、売却価格が低くなる傾向にあります。買主はリスクを負う分、価格交渉を強めに行い、売主はそのリスクに対する代償として価格を下げることが一般的です。また、免責条項があることで売却までに時間がかかり、結果として長期化する可能性も考慮する必要があります。

 

また、契約不適合責任が免責であるからと言って、事実と違う事を告げたり、雨漏り等の事実を隠したりすることは、不実告知や誠実な申告とは言えない事となり、場合によっては、損害賠償請求を受ける事もありますので注意が必要です。売主としては、免責条項を慎重に導入し、売却後のリスクと価格とのバランスを検討することが大切です。

 

 

中古物件の売却で発生しやすいトラブルとその解決策

中古物件の売却では、想定外のトラブルが発生することが少なくありません。不動産売却において、売主が気づかない雨漏りやシロアリ被害、設備の不具合が、契約不適合責任として後から発覚する可能性があります。こうしたトラブルが発生すると、売主は買主に対して修繕費用を負担しなければならないことがあります。本章では、中古物件で発生しやすいトラブルとその解決策について、具体的な対処法を含めて詳しく解説します。

 

雨漏りやシロアリ被害を未然に防ぐ方法

雨漏りやシロアリ被害は、中古物件における代表的なトラブルです。これらの問題が引渡し後に発覚した場合、売主は買主に対して契約不適合責任を負う可能性が高くなります。このリスクを回避するためには、事前に適切な予防策を講じることが重要です。

 

まず、雨漏りに関しては、屋根や外壁の定期的な点検が推奨されます。雨漏りは時間と共に進行しやすいため、外壁のひび割れや屋根材の損傷が見つかった場合、早めの修繕が必要です。また、シロアリ被害に対しては、専門業者による点検と防虫処置が効果的です。シロアリは目に見えない場所に巣を作るため、早期発見が被害を最小限に抑える鍵となります。売却前にこれらの検査を行い、必要に応じて証明書を買主に提示することで、売却後のトラブルを防ぎ、買主の安心感を高めることができます。日頃からのメンテナンスは、こういった時にも大変役に立ちます。

 

目視検査と非破壊検査の違いとは?

不動産売却時には、物件の状態を確認するために目視検査と非破壊検査が行われることがあります。これらの検査方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、物件の状況に応じて使い分けることが必要です。

 

目視検査は、建物の外観や目に見える範囲の状態を確認する簡易な方法です。比較的コストが安く、短時間で行えるため、売主にとって負担が少ない一方で、内部に潜む問題を発見することは困難です。特に、壁や床の内部に発生したシロアリ被害や配管の故障は目視検査だけでは確認できないため、見逃されるリスクがあります。

 

これに対して、非破壊検査は、建物の内部構造や目に見えない部分を確認できる高度な検査です。超音波やX線を使って、壁の内部や基礎部分の状態を調査することで、隠れた不具合を発見することが可能です。非破壊検査はコストがかかるものの、雨漏りやシロアリ被害、構造的な欠陥を事前に把握できるため、売却後のトラブルを防ぐための有効な手段となります。売主がこの検査を事前に行うことで、物件の状態を詳細に把握し、買主に対して透明性のある情報を提供できます。

 

売却後に発覚するトラブルを防ぐための事前準備

売却後に発覚するトラブルを防ぐためには、売却前の準備が極めて重要です。特に、中古物件では設備や建物の劣化が進んでいるため、売主が物件の状態を正確に把握し、買主に対して誠実に説明することが求められます。

 

まず、物件の状態を詳しく把握するためには、インスペクション(建物検査)の実施が有効です。インスペクションでは、建物の構造や設備に問題がないかを専門家がチェックし、必要に応じて修繕を行うことが推奨されます。売却前にこれを実施することで、売主は物件の状態を正確に把握し、買主との信頼関係を構築できます。さらに、修繕を行った際には、その履歴や証拠をしっかりと残し、買主に提示することで、売却後のトラブルを未然に防ぐことが可能です。

 

また、保証サービスの活用も有効な対策です。大手仲介業者が提供する無料保証サービスや設備保証を契約に組み込むことで、売却後に発生する設備の故障や建物の問題について、売主が負担するリスクを軽減できます。保証があることで、買主に安心感を与え、売却がスムーズに進む可能性が高まります。

 

保証の範囲外にあるリスクに備えるためのチェックポイント

保証サービスは、売却後のトラブルに備える重要な手段ですが、すべてのリスクをカバーできるわけではありません。保証範囲外のリスクに対しては、売主が別途準備を行う必要があります。

 

例えば、保証の対象外となる箇所や、設備の劣化が進んでいる部分については、売主が事前に専門業者に依頼して点検を行い、問題がないか確認することが求められます。特に、基礎部分や配管の劣化、壁の内部に潜むシロアリ被害など、目に見えない部分の問題は、保証対象外となることが多いため、売主自身が事前に確認しておくことが重要です。

 

さらに、売主が実施した修繕や予防措置についての記録を残しておくことで、保証範囲外のリスクに対しても説明責任を果たすことができます。買主に対してこれらの記録を提供することで、物件の状態が明確になり、買主の信頼を得やすくなります。

 

また、保証の対象期間が短い場合や、保証金額の上限が低い場合には、売主が別途保険に加入することで、大規模な修繕費用や予期せぬトラブルに備えることができます。こうした対策を講じることで、売主は保証範囲外のリスクにも備え、安心して不動産売却を進めることが可能です。

 

 

【まとめ】中古物件売却のリスクを5分で解決!仲介大手の保証サービスの虚実

中古物件の売却には、「雨漏り」「シロアリ被害」などのトラブルが発生しやすく、これらが後から発覚すると「契約不適合責任」を負うリスクが高まります。これを回避するためには、事前にインスペクション(物件検査)を行い、問題があれば修繕しておくことが重要です。また、「保証サービス」を活用することで、売却後に発生する設備の故障や建物の不具合に対して、売主が大きな責任を負わずに済みます。

 

さらに、目視検査と被破壊検査を併用することで、目に見えない問題にも対応し、売却後のトラブルを未然に防ぐことが可能です。保証範囲外のリスクについても、売主自身が専門家に点検を依頼し、記録を残しておくことで買主とのトラブルを回避できます。

 

適切な準備と保証の活用により、売主は不動産売却をスムーズに進め、安心して売却後を迎えることができます。このように、中古物件の売却成功のためには、契約不適合責任に備えた事前準備が不可欠です。

 

 

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